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新宿歌舞伎町で10年続く名物 激辛グルメ祭り

「激辛グルメ祭り2022」(2022年8月26日~10月3日 新宿区立大久保公園)

01.日本最大の激辛グルメイベントが3年ぶりに開催

「激辛グルメ祭り」は、2013年から新宿歌舞伎町の大久保公園で毎夏開催されているグルメイベントだ。初開催から今年で10年目を迎え、現在では大久保公園の夏といえば「激辛グルメ祭り」と連想されるほどの名物イベントとなっている。

ここ数年のコロナ禍の影響により2020~2021年と開催を見送られてきたが、2022年8月26日、3年ぶりに「激辛グルメ祭り2022」として大久保公園に帰ってきた。出店数は全国の名店がズラリ全42店。それぞれの名店が、来場者に自慢の激辛メニューを振舞った。

全国から集まるグルメファンが舌鼓を打ち、土日には家族連れの笑顔で溢れる会場。3年間のブランクを全く感じさせない光景の裏には、見えない苦労があったという。

「3年前と比較して、特に出店者様の事情が大きく変わっていました。このコロナ禍によって目に見えて打撃を受けたのは飲食業界です。3年前まで毎年のようにご参加いただいていた出店者様も、『出店する余力がない』とお断りをいただくことも多くありました。ですので、出店者様の約半数は入れ替わっています」(TSP太陽 加藤)。

「激辛グルメ祭り」は10年前の2012年後半頃から、現在のように激辛ブームが本格化※する以前から翌年(2013年夏)開催へ向けて動き出した。

(※注「激辛ブーム」自体は1990年代頃に発生し(諸説あり)すでにジャンル化されていたが、2010年代に入ったあたりは落ち着いていた時期だった。麻辣ブームや四川ブーム、スパイスカレーブームはこれより少し後のこと)

当時としては前例のないジャンルのグルメイベントだっただけに、イベント成功の絶対的なカギとなる出店者選びには一切妥協しなかった。

まずは激辛メニューの評判店を、店舗規模に関わらずリストアップ。これらを一店一店スタッフ総出で実際に覆面調査した。厳選に厳選を重ねた名店だけをピックアップし、オファーをかけていったのだ。

 

「これを今年は最初からやり直しです。しかも今回は飲食店がコロナ禍で打撃を受けた時期ですから、オファーをかけても断られることが多い。より良い店を1店でも多くピックアップするために、ピーク時は毎日3食激辛メニューを食べてましたね(笑)」(TSP太陽 山内)。

 

こうして丁寧に出店交渉と試食を行い、店舗のクオリティを守り抜いた。「イベントの成功は地道な作業の繰り返し」と山内は語る。言葉にすれば当たり前のことのように聞こえるが、これこそが正道であることをTSP太陽は知っている。

02.取材・撮影許可は不要。個人配信者も大歓迎

ところで、今回よりTSP太陽が主催者として名を連ねている。2013年に開催された第1回から企画、設計、施工、出店者集めから開催期間の会場運営まで、実務に関しては全範囲にわたっていたのが、2022年より事業への出資含め、プロモーションやスポンサー集めに関しても責任を負う立場になった。

「プロモーションに関して、3年前から進化させた取り組みとしては、撮影許可をなくしたことですね。テレビ、新聞・雑誌などのメディアから、YouTubeなど個人SNSにいたるまで、『ご自由に取材・撮影してください』という方針にしました。これによって気軽に発信していただけるし、運営としても許認可や撮影立ち合いなど煩雑な業務を省略できます。その場で配信・録画していただけるように、電源とバックパネルを備えた撮影ブースも用意しました」(TSP太陽 加藤)。

その効果は、YouTubeで「激辛グルメ祭り」と検索すると、名だたる人気グルメYouTuberたちが実際に会場へ訪れて自由にレポートしている動画がいくつもヒットする。

03. イベントの設営・運営に適した公園

大久保公園は、四方をビルに囲まれた3300㎡の多目的広場。その中心部に間口8m×奥行きを30mまで拡張したテントを2張並べて設置し、その中に来場者が座って食べられる客席を作った。両サイドには各店のブースが並んでいるので、フードコートのように楽しめるようになっている。

「この公園にはイベント専用のキュービクルと呼ばれる高圧受電設備、仮設トイレ用の水道設備のほか、防災用倉庫や地下に貯水槽などを埋設されており、イベントを設営・運営しやすい公園になっています」(TSP太陽 寺野)。

それもそのはず。実はこの公園が2009年にリニューアルを行った際に、TSP太陽もイベント事業者の視点としてプランニングに関わっていた。

「2009年に歌舞伎町タウン・マネージメント様からお声がけいただき『シアターパーク』という名前で我々がテント施工を始めた際、その後の用途をある程度想定したレイアウトでのインフラ配置が必要と感じ、いろいろと提案させていただきました」(TSP太陽 寺野)。

その後、”イベントに適した公園”ということを活かして、大久保公園ではシアター企画や東日本大震災の復興イベントなど数々のプロジェクトを実施した。そして「激辛グルメ祭り」が開催されるきっかけとなったのが、2012年からこの場所で4年間行った「新宿オクトーバーフェスト」だった。

04.”居抜きイベント”という新形態

「新宿オクトーバーフェスト」は、ドイツ民族音楽のステージなどを楽しみながら本場のビールやソーセージを堪能できるイベントだ。これがまさしく中心部に来場者用のテントを置き、その外側に料理提供用のブースが並ぶという設計だった。

この時に、”この施設を解体せず、居抜きにして次の事業者へ貸し出せないか”という新しい形態を思いついたという。

「このように、施設を次の事業者が流用するというスキームは、おそらく業界でも初めてだったのではないでしょうか。施設をそのまま使うことでコストを抑えて実施でき、施工期間も最短に抑えられるというわけです。早速2013年『新宿オクトーバーフェスト2013』の後、施設を居抜きにして使う形で、最初の『激辛グルメ祭り2013』をテレビ朝日様と一緒に開催へ漕ぎ着けました」(TSP太陽 寺野)。

こうして「激辛グルメ祭り」は激辛ブームに乗って年々日程の拡大を行いつつ、新しいフードイベントの可能性を探るため、「東京パクチーPARTY」や「ガーリックパラダイス」の実施など、マンネリ化しないように工夫を凝らしながら、10年続く名物イベントに育てている。

05.今後は地域全体をさらに巻き込んでいけるイベントに

それでも「まだ課題はあります」と寺野は襟を正す。

「以前、地元振興組合の方に『イベントのおかげで街に活気が戻り、新たな機会創出も期待できるが、周辺の飲食店には恩恵がないかもしれない』という話をいただいたことがあります。たしかに、と思いました。地元の皆さんとともに街を盛り上げることへの課題に気づかされました。今後はさらに、イベントだけでなく街全体の活性化につながるような、遊びにきた人が街を回遊できるような仕掛けができたらと考えています」。

イベントの本質は、新しい体験や感動を共有することで、熱狂と興奮が生まれ、一体感が育まれる。それが記憶に残ることで人生は豊かになり、社会や地域も元気になる。「激辛グルメ祭り」の進化は今後も続く。

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