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PROJECT実績紹介

アートとサウナが融合した前代未聞のアート展 #02

PROJECT

展覧会「チームラボ & TikTok, チームラボリコネクト:アートとサウナ」(2021年3月~11月 東京都・港区六本木)

「公衆浴場法」の高い壁

こうして「アートとサウナによる新しい体験」をテーマに掲げた前代未聞のアート展は、世間から高い評価を受けることができた。展覧会自体は、初めての取り組みにもかかわらず、比較的スムーズにいけたような印象を受けてしまうが、実際2021年3月にオープンにこぎつけるまでは、やはり相当な”産みの苦しみ”があったようだ。

「最も苦労したのはオープン前、アート展開催をめぐっての保健所とのやり取りでしたね」と担当者は振り返る。

「”サウナを楽しみながらアートに触れる”という性質上、男女が同じ施設内を水着で回遊する計画だったのですが、これが東京都の”公衆浴場法”に抵触しないかどうか審査の対象になってしまいました」(TSP太陽 加藤)。

「公衆浴場法施行条例」では普通公衆浴場(街の銭湯など)および、スーパー銭湯やレジャー施設、スポーツ施設、福祉施設、エステティックサロン等に設置された入浴施設(風呂、温泉、サウナ、岩盤浴、酵素風呂等)は、「公衆浴場」として申請しなければならない。そして公衆浴場は、10歳以上(東京都)の混浴は認められていない。

つまり、「これは混浴なのでは」という疑問が投げかけられたのだという。

「これには頭を抱えましたね。そのまま鵜呑みにすれば、男女を区画分けしないといけないという話だったんですが、そうなると展覧会の性格も変わってしまう。ただ保健所もこういったケースは初めてなので、判断が難しかったようです。『これはなんとかせねば……』と焦りました」(同担当者)。

ここからは何度も保健所に通って、保健所の担当者と会議を重ねた。通常の浴場との違いを説明しつつ、改正案があれば即座に提案した。

「このあたりは企画から施工・運営までワンストップで手掛けているTSP太陽の強みでしたね。保健所の疑問に対して、『ここの構造はこう変えます』だとか、『基準を満たした館内着を制作します』だとか、構造、建築消防法規、施工、来場者導線、運営、備品に至るまであらゆる側面からスピーディーにレスポンスができました」(同担当者)。

会議を重ねながら、その場で法規に沿うような形へ柔軟に仕様を変えていくなどして、徐々に両者の折衷案へ焦点を絞っていく。

こうした素早いラリーが実を結び、最終的に「男女一緒に水着着用で館内を回遊する」という展覧会のコンセプトに関わる仕様は守り切ることができた。

「たとえば設計・施工と運営が別会社だったら、こうはいかなかったと思います。男女を完全に仕切られてしまい、まったく性格の違う展覧会になってしまったか、最悪の場合、”断念”なんてこともありえたかもしれません」(同担当者)。

三度目の緊急事態宣言

ところで、「チームラボ リコネクト」の開催は2021年3月~11月。まさにコロナ禍第四波が猛威を振るっていた時期だ。その波は、当然この展覧会にも直撃している。

展覧会のオープン後、約1ヶ月半が経った5月初頭に、東京都では三度目の緊急事態宣言が発出された。通常の公衆浴場やサウナ施設などは、人数を制限しながら続けることを許されていたが、「チームラボ リコネクト」は一時休業をせざるを得なかった。

「あくまで展覧会ですから。美術館や博物館と同様に、我々も休業です。それでもお客様に大きな混乱を招かなかったのは、予約システムを導入していたからですね」(同担当者)。

「チームラボ リコネクト」は事前予約制としており、来場者はインターネットを介して予約を行ってから来場する。つまり、一般の美術館などと違って、当日客がいないうえに来場予定の来客の情報を把握できる。これが功を奏した。

「この期間に予約を入れてくださったお客様へ即座に中止の連絡を入れ、返金処理をすることができました。もちろん展覧会としての損害は免れませんが、お客様へスムーズに伝えることができたのは何よりでしたね」(同担当者)。

「アフターコロナのイベント事業に置いて何ができるのか」

TSP太陽は、実はこの事業に独自のテーマを掲げていた。

「アフターコロナのイベント事業において何ができるのか」。

コロナ禍により多くのイベント行事が中止を余儀なくされる中、TSP太陽は展覧会・イベント業界をけん引する立場として、ウィズコロナ、アフターコロナにおけるイベント事業の新しい形を模索していく責務がある。その中で今回は事業に出資も行い、主催者に回ることで、川上の目線を学びながら、出資と受託という両輪でこの展覧会を支えた。

会期中の感染対策はもちろん、こうした新しいシステムの活用など、まだまだニュースタンダードを探す旅は続く。

それでも今回の展覧会もコロナ感染の報告はゼロ。「アフター(ウィズ)コロナの展覧会事業」――その答えは、まだまだ渦に包まれているが、この展覧会を通じて一定の道標は示すことができたのではないだろうか。

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