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COLUMNコラム

障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法とは?施策と事例

2022(令和4)年5月に「障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」が施行されました。障がいの有無にかかわらず、すべての人が共に歩む社会を作るためにできる施策には、どのようなものがあるのでしょうか?

障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法とは?

「障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」は、障がい者が社会の一員として共生することを目指して施行された法律です。

具体的には、障がい者が社会で障がいのない人と同様に十分な情報を取得・利用し、円滑な意思疎通が行えるように総合的な施策を推進することを目的としています。

4つの基本理念

「障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」には、以下4つの基本理念があります。

  1. 障がいの種類・程度に応じた手段を選択できるようにする
  2. 日常生活・社会生活を営んでいる地域にかかわらず等しく情報取得等ができるようにする
  3. 障がい者でない者と同一内容の情報を同一時点において取得できるようにする
  4. 高度情報通信ネットワークの利用・情報通信技術の活用を通じて行う(デジタル社会)

6つの基本的施策

「障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」では、国や地方公共団体、さまざまな事業者の責務を明記しています。その責務とは、障がい者が自ら選んだ方法で、障がいのない人と同じタイミングで情報を取得できるようにすることです。

そのために、基本的な施策として以下の6つを挙げています。

11条:障がい者による情報取得に役立つ機器など

11条では、障がい者が情報を得るために役に立つ機器やサービスの開発・提供への助成、規格の標準化のほか、障がい者とその介助者へ機器の情報提供や入手支援を行うこと、また、機器の利用のしかたを学ぶための講習会などの施策を講じるとしています。さらに機器開発・品質時向上や普及促進を目指し、関係者による「協議の場」を設けることも求めています。

12条:防災・防犯、緊急の通報

12条では、障がい者の障がいの種類や程度に応じて、防災や防犯、緊急通報において迅速で確実な情報を得るための体制構築について述べられています。設備・機器の設置の推進、さまざまな手段で緊急通報できるしくみを整備することが大切です。

13条:自立した日常生活・社会生活

13条では、医療、教育、労働、介護、保健、福祉など、障がい者が日常生活を送るうえで必要な分野において意思疎通支援者の確保や養成・資質の向上についての施策について言及。 国や地方公共団体には、その取り組みを行う事業者への支援を求めています。

14条:相談、情報提供

14条では国・地方公共団体が障がい者からの相談に対応する際には、障がいの種類や程度に合わせた情報提供や配慮を行うとしています。

15条:国民の関心・理解の推進

15条では、国や地方公共団体が障がい者が使用する機器の有用性・意思疎通支援者が果たす役割など、国民の関心や理解を深めるための広報や啓発活動の充実を掲げています。 

16条:調査研究の推進

16条で述べられているのは、障がい者の情報取得に関する調査研究の推進とその成果の普及です。

障がいによって求められる施策も変わる

障がいの内容や程度は個人によって千差万別。相手の状況に合わせて、対応や施策も変える必要があります。ここでは代表的な障がいをいくつか取り上げながら、考えられる施策や活用ツールについて解説します。

視覚障がい

視覚障がいでも見え方はさまざまです。すべて見えない、もしくはほとんど見えない全盲の人と、器具などを活用して自分の視力で視覚情報を得る弱視の人がいます。

視覚障がいの方が使うツールとして知られる点字も、すべての視覚障がいの方が読めるわけではありません。個人の見え方によって求める方法も違うため、本人の希望に沿った施策が必要です。

文字を読み取る際には点字、拡大文字、音声コード、データの文字やイラストをテキスト形式で作成するテキストデータ、録音図書(デイジー)の活用など、さまざまな方法を考慮する必要があります

聴覚障がい

音が聞こえない人と聞こえづらい難聴者がいます。また、聴覚から言葉の習得がしにくい影響で国語力にも能力差があることも考えられます。聞こえづらさは個人差があるため、情報保障をする際にも本人が利用しやすい形で提供できることが大切です。

情報のツールとして、手話、身振り・手振り、筆談があるほか、手話通訳派遣や要約筆記者派遣、電話で聞こえる人と聴覚障がい者をつなぐ電話リレーサービスなどの活用ができるでしょう。

知的・発達・精神障がい

知的・発達・精神障がいの人の障がいの範囲や程度は多岐にわたります。思考や理解、読み書きや計算が難しい人、話すのが困難な人、感覚過敏な人、先の見通しが立たないと不安を覚える人などさまざまです。

感覚過敏なケースでは、音・明るさ・温度など相手が気になる環境を整える必要もあるでしょう。また、不安を覚えやすい人なら落ち着いて話せるように配慮することが大切です。

漢字にふりがなを振った情報提供や、文字やイラストが描かれたコミュニケーションボードを利用するなどの工夫が必要です。

内部障がい

病気などで内部障がいを抱える人もいます。障がいの程度はさまざまで、外見から障がいが分かりにくいケースもあります。疲れやすいため長時間の身体活動が難しい場合や、常に医療的対応が必要な人もいます。社会的にそうした人にも配慮した体制が作られることが理想です。

たとえば、電子手続きのしくみが整うことが挙げられます。書面手続きが必要な場合も、本人の希望に合わせて書類送付・郵送手続きができるなど臨機応変な対応が必要です。

肢体不自由

肢体不自由者もその原因や障がいの程度によって状況は変わります。立ち上がるのが困難な人、少しは歩行できる人、上肢にも障がいがある人、言語障がいや知的障がいがある人など、いろいろなケースがあるでしょう。

そのため、本人に求める情報保障のあり方を確認して進めることが大切です。また、日常生活において活動のサポートや配慮など、適切な対応を意識する必要があります。

高次脳機能障がい

高次脳機能障がいは「見えない障がい」ともいわれます。病気や交通事故などで脳に損傷を受け、行動や認知機能に影響が出る障がいです。集中力が途切れやすかったり、記憶の維持が難しかったり、計画的な行動が困難だったりと、個人によって障がいのレベルは変わります。

本人との対話の中で障がい状況を理解し、記憶が難しい場合には口頭でのやり取りだけでなく、書面に情報を記録して渡すなどの工夫が必要でしょう。

障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策の事例

「障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策」の取り組みとして、どのようなものがあるのでしょうか?

当社が関わった具体的な事例を紹介します。

事例1【国民の理解・関心】令和4年度めぐろふれあいフェスティバル(障がい者週間記念事業)

2022年12月に「令和4年度めぐろふれあいフェスティバル」が行われました。このイベントは、障がい者週間を記念して毎年12月に開催。

複数の障がい者施設からフリーマーケット出展によるリアルイベントと、障がい者自立のモデルとなる方の功績を称える表彰式に加え、2022年は、目黒区の障がい者施設を紹介や当日の表彰式の様子などの映像をYoutubeで公開しました。

当社は、本イベントの目的である障がい者に対する国民の理解や関心を深めることを意識して、会場レイアウト設計のほか、映像コンテや台本作成を行いました。映像では、障がい者施設の活動や社会への関わり方の紹介、表彰式の様子、目黒区の多様な取り組みを発信しました。

事例2【自立した社会生活】令和4年度中小企業のための障がい者雇用支援フェア

2022年11月、オンラインで「令和4年度中小企業のための障がい者雇用支援フェア」が開催されました。当社は東京都と東京労働局、(独)高齢・障がい・求職者雇用支援機構東京支部の依頼を受け、運営を行いました。

イベントでは、障がい者雇用のノウハウや各種支援策等の紹介を行ったほか、障がい者雇用の実践的な理解を深めるための著名人や専門家による講演、バーチャル空間でのミニセミナー、オンライン相談会を実施。

障がい者の自立した社会生活に向けて、障がい者が活躍する職場づくりや障がい者雇用戦略を学ぶ良い機会になったと参加者から喜ばれました。

事例3【防災】第43回九都県市合同防災訓練

2022年9月には千葉市の依頼を受けて、「第43回九都県市合同防災訓練」を大規模に実施しました。

千葉市蘇我スポーツ公園を会場に、マグニチュード7.3、市内最大震度6強の千葉市直下地震を想定。コロナ禍ながらも十分な対策をとって一般市民も参加する形で訓練を行いました。

障がい者や高齢者、妊婦や子どもなどは災害時に要配慮者となりますが、要配慮者も意識しながら、自助・共助・公助の理念のもと、自治体と市民、防災関係機関が連携して災害時の行動力向上に努め、市民の防災意識や災害時の協力体制を見直す良い機会にできました。訓練の様子はYouTube配信も行い、参加できなかった方にも視聴できる工夫を行いました。

障がい者の状況・希望に合ったきめ細かな施策を!

「障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」は、誰もが等しく必要な情報を受け取り、障がいを持つ人もスムーズに意思疎通できるようにするための法律です。その理念に沿ってきめ細かな施策を実施しましょう。TSP太陽には今まで積み上げてきた細かなノウハウがあります。当社と一緒に実践的な施策を検討しませんか。

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