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2023ダンロップフェニックストーナメント
2023ダンロップフェニックストーナメント
(2023年11月16日~19日 宮崎県宮崎市 フェニックスカントリークラブ)
2023年11月16日~19日に、宮崎県宮崎市フェニックスカントリークラブにて、日本ゴルフツアー機構(JGTO)公認による男子プロゴルフトーナメント「2023ダンロップフェニックストーナメント」が開催された。このゴルフトーナメントは、「日本に世界基準のトーナメントを作ろう」「世界のトッププレーヤーを生で見ることの出来る試合を作ろう」との考えのもと設立されたものだ。
賞金総額は2億円、海外のスター選手も招いた国内でトップクラスのビッグトーナメントで、 “国内の試合でありながら海外の試合”と言われるほどレベルが高いトーナメントとして知られている。
2022年度より本トーナメントの運営に携わる当社だが、常に新しい挑戦を行っている。2022年度には、ホスピタリティテントを設置し、ラグジュアリーな空間づくりを実現。入場ゲートの装飾提案を行い、トーナメントに訪れた方への非日常感の演出を図った。そしてギャラリーが飲食を行うことができるギャラリープラザでは、モバイルオーダーのシステムを導入。ネットチケット購入システムも採用され、施工や運営だけではなく、チケット販売まで当社が担当。臨場感を味わえる特別な観覧席をつくり、これまで以上の高揚感を演出する提案をしたことで、来場された皆様から高評価をいただいた。
当社はゴルフトーナメントにおける業務を数多く経験しているが、「今回(2023年)はじめてBIMを導入した設計支援を行った」と、担当の神谷啓介は語った。
「BIM(Building Information Modeling)とはコンピューター上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報などの属性データを追加した建築物のデータベースを構築し、3次元の設計ツールとして利用するだけでなく、建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程の情報を一元化して活用するソリューションのこと。
TSP太陽では、3次元モデルを作成し、企画、設計から施工、運営、維持管理に至るまでイベントにまつわる全体の情報をモデルに蓄積。このデータを活用することで、施工における業務やデザインのみならず運営面もよりわかりやすくクライアントに説明できるような『イベントBIM』の形を研究している。
2次元の図面では、「実際に設置してみないとわからない」というケースは少なくない。実際に施工してから設置物を調整することが多く、短時間での対応となることもある。だがBIMを活用することで、1度現地での測量調査を行って、3Dに地形などの情報を落とし込んだ後は、設計者の頭の中にあるイメージを関係者間で共有できるようになった。
「図面ではわからなかった部分を3Dに反映し、都度シミュレーションに落とし込むことで、イベントを成功に導くためのさまざまな検証が簡単にできるようになりました」と開発担当の中野了一はBIMの利便性を話す。
「社内での認識違いもBIMを通して可視化することができました」(同)とBIMを通した設計や運営面での透明化について語る中野だが、さらなる活用方法も頭の中には浮かんでいる。「動画やウォークスルーデータを用いたPR領域でも活用できるかもしれない」(同)