PROJECT実績紹介
一年の集大成となる社内イベント、TSP SUMMIT2025‐2026
TSP SUMMIT2025‐2026
(2026年3月26日 TODA HALL & CONFERENCE TOKYO ホール A)
TSP太陽は一年の集大成となる社内イベント「TSP SUMMIT」を毎年3月末に開催している。「一年間頑張った社員を称賛するとともに、社員のベクトルをひとつの方向に合わせたい」という意向のもと、2017年に社員表彰式を開催したことから始まった。
2020年度に全社の一大イベント「TSP SUMMIT」としてリブランディングし、全国で働く社員やスタッフ、グループ会社のメンバーが一堂に会するイベントへと成長した。

「TSP SUMMIT」は社長方針発表と、社内表彰「TSP AWARDS」の2本立てのイベントとなっている
同イベントは「イベント・空間プロデュースのプロ」であるTSP太陽が自ら手掛けるイベントだ。そのため、プロジェクトメンバーの熱量は並大抵ではない。その中心メンバーであるの2人に、本イベントをつくり上げるプロセスと、コンサルティングからイベント制作まで手がけるTSP太陽ならではの強みを語ってもらった。

終了後にはアーカイブを配信し、参加できなかったメンバーにも共有している

終了後にはアーカイブを配信し、参加できなかったメンバーにも共有している
本イベントの総合演出を手掛ける山本は「同じ会社に属していても『あの人は具体的にどんな仕事に携わっているんだろう』と疑問を持つことはよくあると思います」と話す。というのも、山本自身が社内コミュニケーションに課題意識を持っていたからだ。
「当社は個々の案件ごとにチーム単位で仕事をすることが多いのですが、それぞれが豊富なノウハウを持っているのに、相互理解が足りず組織として力をうまく発揮できていないと感じていました」と振り返った。
こうした相互理解の不足を解消するには、社員一人ひとりが「自分も組織の一員として関わっている」と実感できる機会、すなわち“関り代(かかわりしろ)”を設けられるかが鍵になる。
“関り代”を生む方法は、必ずしも社内イベントに限らない。山本も「あくまでも課題や目的を叶えるための手段のひとつでしかない」と話す通り、社内での情報共有の仕組みづくりやプラットフォーム整備など、ほかにも選択肢はある。
そんな中でリアル開催での社内イベントを実施するメリットは、同じ時間・空間を共有することで、参加者が当事者意識を持つことができる点だ。イベントならではの演出やコンテンツを作ることで、テキストベースの情報共有だけでは伝わりきらない想いや背景を伝えることができる。
「イベントの実務担当者以外の方をいかにして巻き込み、興味を持ってもらうか、それが成功のためのポイントだと実感しています」(山本)


誰かが表彰されているのをただ見るだけでは、受動的な経験になってしまう。ひとりでも多くの社員が自分事として感じられるよう、開催目的を明確に定義し、社員に浸透させていく必要がある。
運営面を担当する芳野は、クライアント視点でも、社内イベントを開催するにあたって「とくに社員のインサイトを把握することが一番大切」と話す。社員一人ひとりがどのような思いを持っているのか、それぞれの考えを丁寧に拾い上げ、課題を洗い出すことが欠かせない。当社は、当事者意識を持ってもらうために、アンケートの実施、ワークショップの開催など、社員が抱える課題や懸念を丁寧に引き出す工夫をしている。
本イベントが動き出すのは、イベント開催のおよそ半年前。最初に始めるのは、コンセプトの設定だ。
本イベントでは、イベントの軸となるコンセプトを毎年策定している。社内の課題を明確にした後、社会情勢と照らし合わせ、プロジェクトメンバー全員でどんなキーワードが当てはまるのか、言葉を紡いでいく。その過程を経てコンセプトが固まると、山本率いる演出チームと芳野を中心とした事務局に分かれて、イベントを制作していくという流れだ。
「TSP SUMMITは6年間続いているイベントのため、ある程度型ができていますが、それでも準備には入念に時間をかけています」(芳野)
一方、クライアントワークで社内イベントや周年事業をつくる場合は、ゼロベースから作りあげるため、通常1年ほど前からチームを構築し、準備に取り掛かる。予算や目的に応じて会場の選定から行うこともあるという。
本イベントの開催までは、個々の部門ごとに準備を進めながら、週1回程度のペースで定例会議を行い、コンテンツやノベルティといった各要素がコンセプトからズレていないか、細やかにすり合わせを行う。


決まったコンセプトに応じて、演出や装飾、ゾーニングなど、感情導線を設計する。
「参加した社員にどんな気持ちになってもらいたいか最終的なゴールを決めます。ゴールに向かってどんなコンテンツが必要か考え、会場内にどんな演出やコンテンツを配置するのか、会場全体をゾーニングしていきます」(山本)
このゾーニングは、いわば商品販売におけるカスタマージャーニーを設計するように、社員の感情の動きを想定しながら、イベント全体を設計していく。このノウハウは社外のクライアント支援にも活きている。
2025年度は、過去・現在・未来を感じさせる動線づくりにこだわった。「過去」のゾーンでは、これまでの「TSP SUMMIT」の歴史を振り返り、「現在」のゾーンでは、今年取り組んだ事業にフォーカス。「未来」のゾーンでは、社員同士の感謝の気持ちを共有し、未来への明るさを感じさせた。社内イベントは、課題解決の手段というだけではなく、感情を動かすブランディング手法のひとつともいえる。